皆さん、年越しが近づいてきましたね。

ここのフェイスブック集会のすべての方々、いや少なくともこの文章を読まれる方は高まれる意識でもって堂々と新年(and音楽への信念)を開かれますよう1600字に凝縮した音楽存在論をご用意いたしました。

メロディーと言えば「音楽の中の音楽」でありますが、フェイスブック用の小さな器に音楽論最大の内容を盛り込むためには“思考メロディー法”を活用するほかないと、私は意識空間をあの羽生結弦君のように美的に踊ったり飛び回ったりを繰り返しました。

今年から来年への年越し用の橋であることも兼ねた文章。

読み切った暁には来年どころか死期を飛び越してあの世へ行ってしまっているかもしれませんが、どうか勇気をもってお楽しみください。

「意識万歳!」

では、どうぞ!

 

念仏楽曲「時を貫く“南無阿弥陀仏”」から「1600文字音楽存在論」へ

  〈なお、この楽曲の動画はユーチューブに2種アップ中〉

 

まずは天文学の権威、日江井榮二郎氏の体験談から。

 

すばらしい音楽を聴かせて戴きました。貫く棒の如きものどころではない何かが在るように思いました。指揮者も演奏者も、私ども聴き手も、何か力強く生き抜こうという
dark energy”の如きものの存在が認められました。

 

韻律重視ゆえ「時を貫く」としたが意味は「時間を貫く」。「南無阿弥陀仏」とは私のスタンスでは「祈念」を超えて「永遠なるものとの一体性への信念の表明」である。言葉の内臓は概念であるが音楽の内臓は?私の思考は「無精卵ではなく有精卵こそ!」(無伴奏人体ソナタ)から「音楽の内臓はどうやら“自分自身”であるらしい」(音楽の臓物としての人間)へと突き進む。なにも作者自身に限らない。鑑賞者にしてもその音楽感動が真実であるならば、そこには自分(その人)自身が入っていてしかるべきなのだ。

西田幾多郎の言葉を借りれば「主客合一」「純粋経験」、そしてLMはそこに「純粋創造」を並べる。さて、「我々一人一人から万物(そしてニュートリノ)に至るまで、今こうしてあるのはすべて過去からの因果の連鎖の結果である」という信念が世の常識だが、もし私がそれに洗脳されていたらこの曲も私LMも有り得ない。「存在」(がある)と「在りよう」(である)とを混同してはならない。

科学は前者については何も言えないから後者に徹底しているのみである。ニュートリノの質量については言うに及ばす、そもそも「ニュートリノというものがある」ということについても同じことだ。「ニュートリノがある」の意味は「宇宙にはニュートリノがある、という状態である」であり、宇宙にしても「我々にとって宇宙というものが存在する状態である」という方が本来的というものだ。

確かに「小保晴である自分」「松元である俺」等々については、宇宙始まって以来の諸事象の結果を抜きには有り得ない状態ではあろう。が、だからといって「そもそもの自分存在」を事の成り行きに帰すことは出来ぬ。これは誕生以前、死後の両方にも関わる問題なので確言せねばならない。

そもそも皆さん「自分が無い状態」というのは想像つきますか?そう、出来るわけがない。無が有に、有が無に転じることは絶対に有り得ない。そう考えると、「自分が無から発生した」とか「自分が無くなる」などおかしい。「無いものなど無い」のが道理なのだから。   

なのに、我々は「自分の死」を頂点として、如何に多くの「無」に悩まされ、自分の大切な意識を「負の巣窟」と化している事か?実に、在りもしない「無そのもの」を「有る(=在る)」とする「勘違い観念」は「負」だ。確かに我々にとって「相対的な無」は日常茶飯事。さっきまであったものが突然亡くなるとかその逆とか。「相対無」は現象(相対的に存在)する。よって「負」が生じる。そして、その穴を埋めようとして「勝」や「正」が生まれる。「欲」という文字が示す通り。かくて我々の生も世も相対的変化の渦中にある。無常観に苛まれもする。動的な人は「勝」や「生」を追いかけ、静的な人は今持っているものにしがみつく。

「絶対有」は「有難い」がゆえに知られ難い。それは我々がその部分を占めているからだが、それを「不可知の何様」(LM造語)として服することは出来る。宇宙開闢以来すべての瞬間を貫いて進むとされる時間であるが、実はその時間をも貫くものこそが「永遠」であり「絶対有」なのである。なぜなら、それは人間をも含めた万事万象を貫くものだから。

音楽は変化を常態とする「無常芸術」(LM造語か)であり「時間芸術」であるが、そんな厄介な時間を質料とするのも、「永遠」「絶対有」「不可知の何様」を行き渡らせることが「音楽の天職」と思うからだ。「作曲家の本務」ここにあり!

 

なお、後に当方のHPに、また1か月後には日本現代音楽協会のウェブサイトにアップされるはずです。

 

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